いわきFC ガールズ特別講義

J1と呼ばれるJリーグからはほど遠い、福島県社会人サッカーリーグ つまり国内「7部」というリーグに属するにも関わらず、先日の天皇杯ではJ1のチーム相手に勝利したり互角の展開を見せたりと、全国から注目を集めているいわきFCには、女子サッカーチームがあります。その名も「いわきFCガールズ」。中学生までのサッカー女子が集まったこのチームはドームのサポートチームであり、私自身これまでも遠隔で栄養指導や体調に関する相談を受けてきましたが、いわきに出向いて選手や保護者との接点を持ったのははじめてでした。

福島県の女子サッカーが全国の中で特にものすごく盛り上がっているかというと決してそういうわけでもなく、いわきFCガールズも地方のいち女子サッカークラブにすぎないわけですが、いわきFCの持つポテンシャルは、この7月にオープンしたばかりの「いわきFCパーク」の規模が示すとおり、地方のいちサッカークラブにはとどまらないものがあります。この2つのチームを、ドームの総力で以てサポートすることで、スポーツの持つパワーや生み出せるパッション・エネルギー、そこから巡るお金を最大化することが、第一段階の貢献に値するのではないかと考えています。

 

いわきFCガールズは、私が女性アスリートのサポートにおいてもっとも大切だと考えているジュニア期に相当します。ジュニア期にみられるからだの変化というものは男性女性問わず大きなものではありますが、特に女性のジュニア期がその後の人生にもたらす影響というものは計り知れません。しかし、この時期に大切な情報が届かないままアスリートとして過ごす女性も、決して少なくないことを知っています。

選手本人も保護者も指導者も、後から知って残念に思う、そんなケースが1例でも減るように、女性アスリートがアスリートとしての人生だけでなく、女性としての人生をもご本人が望むもの にしていけるような啓蒙がまだまだ必要です。

ジュニア期のアスリートにとって、消費するエネルギー量に対し、十分なエネルギー摂取が最低限必要であることは知られていますが、事前の調査では、週に5回も2時間の練習があるにも関わらず、FCでの活動を「お稽古」ととらえ、食事は太らせたくないから、とアスリートとしては明らかに足りないだろうという状況もありました。

 

サポートはまだ始まったばかり。ドームの公認スポーツ栄養士、管理栄養士、いわきFCの大倉さん、田村さん、中村さん、平松さん、岩清水さんをはじめとする指導者のみんなと共に、継続的なサポートを続けていきます。いわきFCガールズのみなさん、またお会いしましょう!

 

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