これから何する?
2025/11/18
たくさんの方々が聴き続けてくださって1900回を迎えました。5年と4カ月、なかなか感慨深いものがあります。続けてきたことがいい形で広がり、みなさんの生活がちょっとずつでも変わってきていればいいな、と思いますし、お誕生日のレターは、「おめでとうございます」という思いと感謝の気持ちを伝える機会をみなさんが作り上げてきてくださった、「リアルボイス」の文化ですよね。本当に素敵だな、と改めて思いました。
■親友から問いかけられた言葉
――9月2日は私の63歳の誕生日です。今年も親友から朝一番にお誕生日メッセージをもらいました。「これから何する?」という彼女の問いに、改めて「何する?」と考えています。子どもたちは独立して自由な時間はたくさんあるけれど、両親と義理の両親にこれから何があるかわからないから、何か始めても……と、いろいろな言い訳が出てきて、答えはまだ出ません。
〈高尾美穂からのリアルボイスへ寄せられたレターから〉
「これから何する?」は、たわいもない会話ではありますが、私もいつも見聞きして考えたことから、「これから何する?」と、自分で自分に問いかけ続けています。
■病を経て、無事に誕生日を迎えられて
――8月30日は私の53歳の誕生日。7月に悪性の腫瘍(しゅよう)が見つかり、手術しました。病変が小さく変異も見られなかったので、今は仕事もヨガのレッスンも再開していて、無事に誕生日を迎えられてよかったです。これからの人生、家族のこと、仕事のこと、いろいろ考えたものの、まだ答えを出せていませんが、欲張りすぎないスタンスで進んでいければ、と思います。
〈高尾美穂からのリアルボイスへ寄せられたレターから〉
これからのことを言葉にするのは難しいですし、節目だから急に「これから何する?」が決まるわけでもないですが、私たちの今までがこれからにつながっていくことは間違いなくて、これまでの私たちとつながるこれからを、みなさんにも過ごしていただけたら、と願います。それに、「これから何する?」という気持ちは、どういうタイミングで持ってもいいものですよね。
たとえば私は、プールで楽しく泳いでシャワーを浴びているときに、「これから何する?」と考えます。次の仕事の予定が決まっていても、移動の間に何をするか、何を考えるかは自由なわけです。未来が許されている私たちだけでなく、たとえ時間が区切られていたとしても、病気で時間がそれほど残されていない方も、「今日何する?」「明日何する?」と考えることは、顔がほころぶような楽しみをイメージできる機会になります。
だからこそ、「これから何する?」という言葉を、みなさんと一緒に時折つぶやいていけたらな、と思います。本当に素敵な問いですよね。

■自分自身で変えていけることがいくつもある
――8月28日に58歳の誕生日を迎えました。感謝の気持ちを忘れないことが大切だとよく言われますが、日々の生活では正直忘れがちで、相手を斜めから見て負の感情を抱いてしまうことが多い自分が嫌です。職場ではなんとか波風が立たないように働いていますが、プライベートの付き合いでは負の言葉を言い過ぎてしまうなど、人といることに疲れてしまいます。こんな自分ですが、この1年も何とか歩いていけたらと思っています。
〈高尾美穂からのリアルボイスへ寄せられたレターから〉
お誕生日という節目を迎えて、感謝の気持ちを持つと同時に、自分のことを改めて振り返る機会になる方も少なくないでしょう。この方はご自身が負の感情を抱きやすいと気づいていらっしゃるので、どうすればそういう感情を抱かずに相手と接することができるか、どうすればいいコミュニケーションになっていくかを考えてみることが、「これから何する?」の答えになります。
自分がこれからも生きていくことは大切な目標で、ミッションでもありますが、自分一人がより良く生きていくだけではなく、どうすれば周りの人たちと一緒により良く生きていけるか。そのために「これから何する?」と考えてみると、自分自身で変えていけることがいくつも思い浮かぶのではないでしょうか。お誕生日をそういう節目にしていただけたらうれしいですし、お誕生日以外の日にも、「これから何する?」「どうしていきたい?」とご自身に問いかける機会を、みなさんにも持っていただけたら、と思っています。
※2025年9月2日配信「高尾美穂からのリアルボイス」を元に一部を再構成しました。