Happy People Live Longer @Science 2011

日本抗加齢医学会 専門医更新講習会に参加しています。抗加齢医学 すなわちアンチエイジング医学とは横断的な学問であり、本学会では内科、歯科、眼科、皮膚科、泌尿器科など数多くの分野からの参加があります。この時代の社会的なニーズに応えるべくすすめられた研究結果を、科の枠を超えて共有しています。

アンチエイジングという言葉は日本抗加齢医学会が設立された2001年当時、NHKでの使用がNGだったくらい、まだまだここ15年くらいの概念です。アンチエイジングについての研究はこの数年急速に数が増えており、2014年にCell に発表された『アンチエイジング研究の現状』では、ヒトにおけるアンチエイジング効果を示す可能性は7つあるとされています。その中には摂取カロリーを制限することによって寿命をのばす可能性があるカロリーリストリクション(CR)、断食、エクササイズ、そのほかポリフェノールの一種であるレスベラトロールや免疫抑制剤であるラパマイシン、糖尿病治療薬であるメトフォルミンなどがあり、マイナス面もあるものの、寿命および健康寿命を延伸させるものとして可能性が示唆されています。

こういった難しいお話しも学ぶわけですが、シンプルですぐに取り入れられるようなお話しはやはり、すっと頭に入ってきます。

今日のお話しでもっとも記憶に残ったことをご紹介します。

『Happy People Live Longer』 つまり、幸せな人ほど長生き という事実。この概念や言葉は2011年にScienceに掲載されたもの。日本抗加齢医学会では有名な言葉でありよく耳にするわけですが、これにまつわる新しく知ったデータをご紹介します。

箸を横にくわえるだけで、脳のドーパミン系の神経活動が活発になり、快の感情が引き起こされた(PLOS ONE 2009)。

箸を横向きにくわえると、口角が上がり顔は笑う準備ができます。すると、快の感情が引き起こされる一方、箸を縦にくわえると笑顔をつくることは難しく、快の感情が減るという研究結果が報告されています。

本当に素敵な報告ですね。



幸せを感じる経験や取り組みのうち、「笑顔」や「笑い」は必要とする時間や努力がきわめて低いものに分類されます。ぜひとも笑顔から心地よい感情を生み、それを幸せにつなげていきたいですね。そうすれば、『Happy People Live Longer!』すなわち幸せに長生きできちゃう、そんな人生が待ってます。

今日のインプットは、私の軸となるアウトプットにおまけのエッセンスとしてプラスし、ご紹介していけるよう準備しますね。

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