最近お会いして印象に残った方々

最近お会いして印象に残った方々について、少し書いてみたいと思います。

・生命保険会社勤務の患者さん

子宮頸がん検査で異常を指摘され、その後私が診ている方が、「私 生命保険会社に勤めているんです」とご挨拶くださいました。そこから発展した、近い将来の日本のウーマンズヘルスに関する真面目なおしゃべり。見た目からもかなりしっかりとしたキャリアを持つ 働く女性とのお話しは、私にとても良い刺激をくださいました。

子宮頸がんの検診率が欧米と日本では大きな差があることをみなさんもご存知だと思いますが、その理由が 日本における生命保険加入の際のチェック方法 にあるのではないかと私は思っています。その思いをぶつけてみました。彼女もプロフェッショナルとして、同じようなことを感じていた と。

話しはさらに広がりを見せました。まったく違う業種で意識の高い女性がアイデアを出し合い、それをそれぞれの業界に伝えることによって、子宮頸がんや乳がんに対する取り組み方が企業単位で変わっていくのではないか、そんなお話しまで。それぞれの業界において自社の利益を追求するだけでなく、その根本にある大きな問題や良くない慣習に立ち向かうことができたら。また、そんなこと知りませんでした!というような、他の業界における常識を共有するメリット、そのあたりをこれからもディスカッションしていきたいと思っています。

・ファイナンシャルプランナーの女性

この方は、私の持つお金について知る2人のうちのひとり。このうちのひとりである税理士さんはまさに、収支に関する分野のお仕事を担当してくださっているわけですが、この女性とは世界の金融界の動きを定期的に私に レクチャーしていただく時間を作っています。

当然ですが彼女との時間を迎えるにあたり、世界の経済の流れについて知っておく必要があり、自分なりに学ぶ時間を設けます。また興味ある業界 たとえば医療や介護、教育やスポーツといった業界についてはより詳しくなっていく機会となっています。

今回、彼女と話した話題は以下の通り。正規雇用ではない若い女性が増えていて、貯金とか、中期的に人生設計を立てるとか、未来に夢を抱くとか、そんなこととは無縁の生活を漫然と送ることにつながっている、そんなお話し。収入も安定しない、やりたい仕事ではない、なんとなくな毎日。自分のからだや心を顧みることもなく時間が過ぎていく。給料日には10円単位まで引き出して、残高は1円単位。当然、ボーナスだってない。

女性の活躍が目立ち、いっぱしに稼ぎ活躍する時代になってきた一方で、こんな女子たちがいることも、間違いのない現実。そんな子たちにやる気を出せ、夢を見ろ、生きがいを見つけろ、そんなの無理な要求なわけです。

この方はおっしゃっていました。

私たちが普段会うのは、貯金があってそれをどう活用するか、そういう人たちだからこそ思いつかないけれど、「マイナス金利」に代表されるような 経済の状態が世界的にイマイチな状態 が続くと、直撃を受けるのは経済的にもっとも弱い層、先生が言うところのその女子たちだ、と。

これは何も女子だけの問題ではないわけで、日本の若手の層が自ら生産し、お金を生み出す意識を持たないと日本という国全体が斜陽を迎えることになってしまうでしょう。そんなこんなをちょっと憂いながら、さらにはできることは何かを考えながらその世界のプロフェッショナルと話す時間も、私にとってたいへん貴重なものでした。

・30代なかば フィットネスインストラクター男性

2年ぶりくらいでしょうか、以前は毎週のように会えていたのに本当に久しぶりの再会となった彼。レッスンやパーソナルで指導するだけでなく、自分自身も筋肉量を増やし、ものすごく大きなからだになっていました。

以前から、この後の人生設計について相談を受けていましたが、国家資格を取って指導の幅をもたせていきたいとの希望を応援してきました。そして久しぶりの再会の際に、鍼灸師の試験発表がもうすぐだ と、自己採点ではまず大丈夫だ、と伝えてくれました。これからも あん摩マッサージ指圧師 の資格にチャレンジすると、とっても前向きな声を聞かせてくれました。

男性の運動指導者が、一家の大黒柱としてがんばっていく際に当たる壁があります。レッスン本数を増やせば当然 収入は増える が、それにも限界があるということ。そうした際に、どうやってこの後の人生をつくっていくか、しっかり考える必要が出てきます。そうした中で 一時的に仕事を減らし、学校に通い、仕事の合間に勉強し、試験を受けて国家資格を取る という選択をすることがどれだけ難しいことか、私には想像できます。だからこそ本当に立派だなと。

これからの活躍とさらなる精進を、近くで遠くで見ていきたいと思っています。

私に素敵な刺激をくれるこの方たち。これからも彼女ら彼らとの時間を楽しみにしています。

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