変わっていくということ

私たちは良い意味にしろそうではない意味にしろ、いつまでも変わらずにいるということができない生きものです。
変わっていく ということを少々センチメンタルなイメージでとらえるとしたときに一番わかりやすい例えは、恋人どうしの関係性でしょうか。つき合いはじめはいつもハグしてキスして別れを惜しんだものが、今では一日に1回の連絡もなかったり、なんてことは世の中よくあることでしょう。一方、変わることを良い変化としてとらえるとしたら、自分のがんばりとともに仕事上の環境が変わっていく、といったような例えが合うでしょうか。恋人どうしの変化も良いようにとらえるのであれば、長い時間の積み重ねによって築き上げられた信頼関係によって、恋が愛になり、絆に変わっていったと考えることもできます。
人生を長い目で見たときに、どうせ変わっていくのであれば自分にとってプラスとなる変化をしていきたいものです。どうせ変わっていくのであれば少しずつ良い方へ変わっていきたいものです。
自分が少しずつ変わっていくように、自分のまわりにいる誰しもが日々、いや時々刻々変わっています。変わっていないように見える人も、ミクロの単位で言えば必ず変化はしているわけだし、変わっていくはずのところを「変わらない」という選択肢を選んでいるからこそ変わっていないように見えるのかもしれません。
自分と分かり合えている、自分と近い考え方を持っている、そんなふうに思えた人も当然、日々変わっています。それを知ったとき、少し淋しい気持ちになるのもよくわかりますが、そこはあくまで走る列車の風景が変化したのだと客観的に捉えればいいのではないかと思っています。
私たちは仕事を通して成長します。私たちのように対 人の仕事では、お仕事でご一緒する相手もともに成長できたらなお良い。だから見るべきは同じような仕事をしている人ではなく、目の前にいる患者さん=クライアント=お客さま。同業者と競う必要はまったくなく、自分の目の前にいる人がどう変わっていくか がすなわち、自分自身の通信簿 ともとらえらるわけです。
私たちは”健康”や”より良い時間””より良い人生”といった、目に見えないもの、かたちとしてとらえにくいもの、触れることができないものをゴールに、目に見えない医療だったりトレーニング方法だったり知識だったりを提供しています。だから、相手の変化がとらえにくくてあたりまえ。変わっていないように見えてあたりまえ。でもそのわずかな変化、些細なちがいをキャッチするのがプロ なんじゃないかと思っています。
特に、からだつきや数字にはっきりとした変化として見えてくる前に、こぼれ出てくる言葉や表情にその変化は見えてくるはず。私はそこをとらえたい。
そんなある日、お客さまが私たちと誰かを天秤にかけ、私たちがイマイチと思う選択をしたとしたら。残念ではあるけれどそれはその方の選択だから。その方の人生だから。その選択を尊重しましょう。私たちはまた新たな目の前にいるお客さまと成長していけばいい。私はそう思います。そしてもし再び一緒に成長できるときがきたとしたら。そのときは一緒じゃなかった時間を埋めるかのように、それからの時間をともに思いっきり楽しみましょう。
私たちは自分の環境を変化させることで、自然と自分も変わってくるものです。新しい人との出会いやふれ合い、新しく身につけた知識は仕事にも良い影響を与えてくれます。仕事に対する情熱の炎を燃やし続けるためには”常に学び続けること”。仕事に新鮮さを感じたり自分に刺激をあたえるためには、新しい自分と出会い、今までになかった思考を得ることが必要となってきます。そのためには、新しいことを学び始めるのが一番の近道。
私は新しい分野の学びをはじめる際に、その学びを得たあとに誰に伝えたいか、誰が聞いて喜んでくれるか、誰のお役に立てるのか、そんなことをあたまに思い浮かべながら学びをはじめます。そしてその学びをどこまで広げるか、今すでに自分が持つ知識やスキルとどうリンクさせられるか、についても考えることでしょう。
自分の貴重な時間とお金を使い、学びのためにエネルギーを費やすことは、年齢に関係なく視野を広げ、新しい思考やアイデアの源をつくってくれます。これから自分がどう変わっていきたいか、どう変わっていくかをイメージしつつ、変わることを恐れることなくワクワクしながら変わる自分を受け入れていきたいものです。そして変わる自分のまわりで変わっていくであろう環境、ともに時間を過ごす仲間、仕事の相手、時の流れ、価値観、ほとんどすべてが変わることでしょう。ほとんどのものが変わる中で、自分にとって変わらないものたち かけがえのない大切な家族だったりいつのときも心の近い距離にいてくれる友達だったり、打ち込める趣味だったり色あせない思い出だったり、そんなものたちを大切にしていきたい。私はそう願っています。

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