『女性とスポーツ』という論文を見て

一緒にお仕事をさせていただいている方が、大学の時の卒論に女性とスポーツに関する論文をお書きになったということを知り、ぜひ読みたいとお願いをしたところ送ってくださいました。大事な卒論としてご実家に保管してあったとのこと、それぞれのページを写メし、PDFにして送ってくれました。論文と言えば今でこそweb上で購入・閲覧できたりするわけですが、以前は紙のみでの閲覧であり、確かに私の大学院時代初期の論文も「別刷」とよばれる紙での保存になっています。お手数をおかけし、申し訳なかったなと。

 

少し先に、女性スポーツを取り巻く環境についての問題点やこれからの取り組みについてお話しをする機会があり、そのための下調べをしたり正しい数字を集めたりしている時期ですので、たいへん参考になる文献として見せていただいています。

女性スポーツの歴史はまだまだ浅いように思われがちですがスポットライトが当たり始めたのがここ最近なだけであって、日本においてですら今から100年前、すでに女性のスポーツ振興を説く大臣がいたそうです。もちろんそのころから順風満帆に発展してきたわけではなく、先人たちの苦労や努力の積み重ねのおかげで今の女性スポーツの世界があるわけです。

今回私は、たまたまこういった秀逸な論文を目にすることができました。大学の卒論は たかが卒論、と言ってしまうこともできるほど卒業するためだけの形式的な論文が多いのも事実です。しかし、この論文のようにそうではないケースも時々あります。こういった眠った知的財産を世の中の役に立てることができたらいいのにと思ったり。

この論文が執筆された2007年は今から8年も前のこと。女性スポーツという言葉すらそれほど聞かれることがなかった時代から、こんなテーマに注目していた彼女が今、現に女性が生き生きと社会で活躍するためにスポーツを活かす、もしくは男性女性という性に左右されることなくスポーツを楽しむ、そんなゴールを持つ仕事に携わってくれていることを心からうれしく思います。

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