時代はいつも進んでいる

JISSでは、女性アスリート支援に関するいくつものプロジェクトに関わらせていただいています。そのためドクターはもちろん、ドクター以外のスタッフともざっくばらんに話しをする機会があり、本当にうれしいです。そんな会話から感じることは、時代はいつも移り変わっているということ。

2020年に東京でオリンピック・パラリンピック大会が開催されることが決まってから、またその前になでしこジャパンの活躍もあり、女性アスリートに特有の課題に取り組む姿勢が、国を挙げて見えるようになってきました。たとえばスポーツドクターとしてアスリートに関わるドクターだけでなく、一般の産婦人科医にアスリートへの対応ができるベースとなる知識を得ていただくための取り組み、たとえば産婦人科のスポーツドクターを増やす取り組み、たとえば各種学会などで女性アスリートに関するテーマをとりあげる、などなど。それぞれの取り組みはほどほど上手くいっており、2年後には15名前後の産婦人科医のスポーツドクターが公認されるでしょうし、学会でも女性アスリートに関するシンポジウムや演題が明らかに増え、積極的な参加がみられます。

産婦人科医として女性アスリートに接する場合、スポーツドクターだからスポーツドクターではないから、という立場に関わらず
  LEP(低用量エストロゲン+プロゲスチン配合薬)のさじ加減
  E剤P剤のさじ加減
  骨量低下に対するケア
  ドーピングに関する知識
結局はこれくらのことがらに関する知識があればどうにかなるわけで、ものすごく特殊な技能が必要であるということはありません。学会などにおける話題も頭打ちになることは時間の問題です。

そこで、女性アスリート自身に対する啓蒙とその指導者・関係者に対する啓蒙は当然のこととして継続していきつつ、次に取り組むべきことを考えるのがJISSでの取り組みだったりします。先を見て舵を取る。本当におもしろいしやりがいを感じます。これからも常に進む時代に乗り遅れないだけでなく、積極的に道を拓く意識を持ってひとつひとつの症例、患者さん、アスリートに取り組んでいきます。

  【12/6 Sun 開催】 女性×スポーツのケーススタディワークショップ

女性アスリートを取り巻く環境を変えていきたい、そんな気持ちをお持ちの方にもぜひご参加いただきたいと思っています。お気軽にどうぞ!

   日時 : 2015 12/6 Sun 17:00-19:00  会場 : イーク表参道

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