問題は年齢ではない

私は仕事がら、一日に数十人の女性とお会いし、これまた仕事がら、その方の年齢を知ることができてしまいます。くり返しお会いしている方では特段、なにも思うことはないわけですが、初めてお会いする方ではたまに驚くこともあります。

初めてお会いする方とはたいてい、まずカルテの年齢を見ずにお会いします。顔色やお肌、服装や体格などから自分なりに 何歳くらいかな と目安をつけてみてから、カルテの年齢を確認します。そういう決まりなのではなく、私の習慣となっているだけのことなのですが、多くの女性でだいたいの年齢は当たります。お会いして数十秒でその方を拝見する、自分の診る力をつけるためのトレーニングの一環としてくり返しているうちに、見た目から年齢を思い浮かべ、次に年齢を確認する、この順番が身についてしまったのだと思います。

しかし、見た目の年齢と実年齢が大きくずれることもしばしば。そんな例を振り返ってみると、まずヨガをしている方。人間ドックや健康診断の問診票には、運動習慣を記入する欄があります。そこにヨガと書いておられる方の中で、明らかに実年齢よりも見た目の年齢が若い方が数多くいらっしゃいます。

私たちが目で年齢を判断する際に、勝手に見ているであろうポイントとしてはお肌の若さ(=色味やしわ、くすみなど)、姿勢(=猫背ではないか)、髪の毛の状態(=白髪の混じり具合、つやなど)、行動の落ち着き加減、洋服やバッグなど身に着けているものの感じ などが考えられます。
ヨガを習慣にされている方は、まず姿勢は抜群にいいですよね。運動の習慣があるということで、顔色もお肌の状態も明るい方が多いと思います。きっとこんな理由から、ヨガを習慣にしておられる方は若く見えるのでしょうね。

逆に、見た目の年齢が実年齢よりも高い方。つまり、老けて見える、そんな印象の方の中でよくある理由としては、血液検査における貧血を認める方。つまり、顔色がすぐれない ということでしょうね。他には、生理がかなり不順で、3か月以上来ていないような方。長期にわたるエストロゲン低値がひき起こすお肌の老化のためかもしれません。猫背の方も老けて見えますし、極度の肥満の方も、年齢より上に見えることが多いです。また、数歩歩く、いすに腰かける、それだけの動きでも年齢を感じたりもします。

今日いらした68歳の方と74歳の方。
このおふたりは、年齢を逆にしたいくらいの好対照でした。68歳の方はすでにつえを使っておいでになり、亀背(背中の上部が丸くなる)がはじまっていました。髪も白髪の部分が多く、手入れもそこそこのように見えました。74歳の方は運動習慣に「ラジオ体操」 と記入しておられました。背筋もすっと伸び、動きも溌剌として見えました。

これからの女性のありかたを考える際に最近よく思うのが、問題は年齢ではなく、本人がもつ意識だ ということ。もちろん経験値はかわってくるでしょうが、25歳でも43歳でも意識が高ければ同じ方向を目指していけるのではないか。そんな気さえします。仕事でもプライベートでも、やりたいことがあれば現実のものとできるでしょうし、こうでありたいと強く願えばそれなりの努力を続け、きっと目標に近づくことでしょう。

問題は年齢ではない。
私の人生においても実践していきたいです。

関連記事