極端な糖質制限+トレーニングの問題点

『極端な糖質制限をメインにした食事管理+マンツーマントレーニング指導』を売りにしたダイエット支援産業を目にする機会が多くなりました。
先日外来にやってきた患者さんは、まさにその真っ只中にいる方でした。
2014年4月より極端な糖質制限をスタート、同時に週1回以上のトレーニングを開始
以降、順調に体重は落ち、楽しくて仕方ない毎日だったとのこと。
2014年10月の生理から来なくなり
2015年1月初診
もともとそれほど狂わない周期だったものの、ホルモンの検査ではエストラジオール(大まかに言う女性ホルモン)の値がかなりの低値を示し、エストラジオールを分泌させるために出るホルモンも理想とは遠い数値でした。
この方は、『ダイエットに成功して本当に人生が変わった!』と仰っており、生理が止まった今も糖質制限とトレーニングを継続したいと強く希望されました。安くはないお金をかけて取り組んだトライアルにある意味成功し、からだや考え方の変化を前向きに捉えている方です。BMIに関しても具体的な数値目標を持っており、そこはなかなか譲れない様子。こんな方にはこんな方なりの治療方法を提案しました。

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極端な体重減少に伴う無月経 こういった症例は、ダイエット支援産業が活発に受け入れられるようになってからしばらくのタイムラグの後、明らかになってきます。ですから、今後より増加する可能性が高いケースと考えています。
現場でトレーニング指導をするトレーナーや栄養士のみなさんに、知っておいていただきたい情報のひとつです。このあたりの注意事項を含め、具体的な臨床症例とそれに対する対応についてセミナー等でお伝えしていけたらと思っております。

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