日本一になったことがありますか?

ドームは年末に、読売ジャイアンツとの5年契約を発表し、2014年の勢いそのままに2015年をスタートしました。年初め恒例の全社ミーティングで、経営陣から今年の決意表明がなされました。原稿をそのまま読むような型にはまったものではなく、社長、専務、常務、それぞれがそれぞれの言葉で自由に表現するその時間は今年も、私たちの士気を鼓舞するに余りあるものでした。

中で、社長がフロアに向かってこんな問いかけをしました。
「日本一になったことがあるやつ?」

私は一瞬、えっ?と思いました。「日本一」って、どんなことにしたってそんな簡単になれるものではないと思ったから。しかし私の予想とは裏腹に、男子も女子も、20名をゆうに超える人が挙手しました。えっ!そんなにいるの! 私の隣に座っていたウーマン事業部の大井部長も、手を挙げていました。
確かに。この会社にはさまざまなスポーツで日本一に輝いたことがある社員がたくさんいるということを、私はすっかり忘れていたのです。アメフト、ラクロス、野球、サッカー、陸上、バスケ、チア、探せばかなりの種類のスポーツ経験者が揃っているドームです。

その時はあまりの「日本一」経験者の数に圧倒され、自分のことを顧みる余裕はありませんでした。あとからゆっくり考えてみると、私がこれまで日本一に近かった事柄といえばバイオリンの演奏かもしれません。しかし、武道館で演奏させていただいたことはあったにせよ、残念ながら日本一には遠く及びませんでした。
あと小学校高学年から中学校3年間は特に、俗にいう「成績の良い」生徒でしたので、河合塾の全国模試でたいてい毎回、総合全国1位でした。しかしこれも、生粋の「日本一」とは言えないわけで、一生懸命思い返してみても「日本一になったことがあります!」と胸を張って言えるような過去はありませんでした。(とりあえずかなり昔のことです。自慢とかっていうつもりはありません… 一応、念のため…)

「日本一」の経験って、その後のその人の人生を作る上でものすごく大きな影響を与えるんだろうと思います。言ってしまえば「日本一」じゃなくてもいい気がします。自分ががんばってがんばって、ひたすらがんばって何らかの成果を実感できた。そんな経験。もちろん数字や目に見える結果だったとしたら一番わかりやすいし、そうでなくても自分が成長できたと思えた経験は成功体験として、何かあった時に自分らしい選択をさせてくれる源になるのではないでしょうか。

そう考えると、学生時代のスポーツって大事な経験だなぁってあらためて感じました。私にとってのソフトボール、バレーボール、硬式テニス。もちろん日本一なんて目指していたチームではありませんでしたが、温かい思い出であることは間違いありません。

社会人となって働きはじめると、明確に1位2位とつくような機会すらそうはありません。でも、これだけはがんばろう!と自分で決めた物事に、がむしゃらになるのもいい。そう思っています。

image

今年は何に一生懸命になりますか?どうせなら日本一を目指してみようかな。そんな朝です。

関連記事