なにも仕掛けないなにも動かない そんな期間

今の仕事に就いて1年目はなにもできなかった。
2年目には良いと思える指導者に出会い、自分でできることが増えた。
3年目には新しい契約先と仕事ができるようになった。
4年目には業界最大手の契約先と仕事ができるようになった。
では5年目である来年は?

ある意味、とんとん拍子に階段をのぼっているかのように見える方から、こんな話しを聞きました。今の仕事を始めて5年目となる来年、次はなにをすればいいのだろう。そういう問いなわけです。

みなさんなら、なんとアドバイスしますか?なんと答えますか?

一般論からすれば、すぐにいくつかの方法が見つかります。ひとつひとつの仕事の完成度を高める。これを5年目の目標に掲げたっていい。得られる報酬に目を向けて、年収の2割増しを目指したっていい。管理職、指導的立場を目指したっていい。今年の仕事はそのまま現状維持として、今の仕事と似て非なる分野について学びを深めたっていい。
その方がご自身で、どんな選択肢を選ぶかはまだわかりません。このケースで私だったらどうするかを考えたとき、ほどほどの立ち位置を得た次の一年、私だったら自分からは大きなアクションはなにも起こさないでしょう。そして粛々と自分の業務をこなしていく中で、世の中からどの程度のお誘いがかかるのか、それを自分で感じ取る期間にしてみると思います。

医者であれば、地方会レベルの学会発表までしかしたことなかった先生に、主要学会のシンポジストのお声がかかる とか、いつも購読していた医学雑誌から執筆依頼が来る とか、でしょうか。世の中が必要であると認めれば、必ず先方から話しはやってきますから。

今回のお話しに戻してみると、業界最大手を相手に仕事をするようになったからと言って、次の仕事にもぜひ、と声をかけてもらえるとは限りません。ある程度のスキルを持った人間なら、自分以外にも五万といるでしょうし。その人自身が得意とする分野でどの程度相手にされる存在になっているのか、それを客観的にみるために、自分からはなにも仕掛けない、なにも動かない。そんな期間を作ってみるのもひとつの選択ではないかと思います。

5年目をどうしよう。そう考えながら仕事に取り組んでいる姿勢。その姿勢があれば、必ず良い5年目、そして5年目からつながる6年目にしていけることと思っています。
応援しています!

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