紙一重を生きる

『五月病』 という言葉がありますね。春を迎え、新しい環境、新しいスケジュールに慣れず、張りつめた毎日。少しだけからだも気持ちも順応してきたかな、という頃にゴールデンウイークがやってきて張っていた緊張感がちょっと撓み、迎える5月の終わりごろ。

プレッシャーに克とうとがんばりすぎて、自分を追い込んでいませんか?

これはこうでなくては!と決めつけすぎていませんか?

精神的にめちゃめちゃ強い なんて人はごくごくわずかでしょう。そういう方がきっと、夢を叶えてメジャーリーグで活躍したり、世界チャンピオンになっていったりするのだと思います。多くの方は、精神的にちょっと強め か ちょっと弱め くらいの差しかないのではないでしょうか。

自分に襲いかかるなにかがあった時、それを乗り越えられるか、自分が退くか、そこには紙一重のちがいしかありません。100%ではないとしてもどうにかしてその場をしのぐか、もう無理!とすべてを投げ出して姿をくらますか、そのどちらかを選択する瞬間が必ずあります。その一瞬に、紙の上に乗っかれるか、自分から奈落に落ちていくかが決まるのだと思います。

なにかが上手くいかない時、自分の身のまわりに起こる多くのことが悪いサイクルに入ってしまっているかのように思いがちです。もちろん中には自分が引き起こしてしまっている出来事もあるとは思いますが、ほとんどのことは、悪いサイクルに入ってしまったと思う気持ちがそう感じさせているような気がします。

こんな時、一歩離れたところから自分を見てみると、ひどく滑稽なことすらあります。元気な時、調子いいときなら、きっとそんな風に考えないのに。感じないのに。思わないのに。みたいな。

何度もこのblogでお伝えしていること。
信頼とは、ポイントをgetするように得ていくものなんかじゃない。普通のなんでもない毎日をくり返す中で、いつものようにやってきたこと、大きな問題もなくやってこれたこと、それが積み重なって、目に見えない『信頼』となっているのだということ。

そしてそれを崩すことは ものすごくたやすい ということ。

続けていくこと。
投げ出さずに続けること。
どんなに見苦しくたっていい。
どんなにかっこ悪くたっていい。
自分はこんなんじゃない!って思いながらだっていい。
とにかく 続けること。

どうか今日を乗り越えてください。そしたら必ず明日がやってきます。明日になったら、急に楽になるわけじゃありません。明日もきっと苦しいでしょう。同じように悩むでしょう。でも、明日も乗り越えてください。今日も明日も、同じように乗り越えていくように思えるかもしれないけれど、くり返し乗り越えていたら、気がついたらそれが日常になります。いつか、それがつらくなくなります。たまには素敵な日もくるでしょう。うれしい出来事もあるでしょう。私たちはそんなhappinessに支えられながら、紙一重を乗り越えて過ごしていくのです。

あなただけが弱いんじゃあない。
みんな、自分の弱さを認めたり、気がつかない振りをしたりしながら紙一重を生きている。私はそう思います。

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